PENCIL DIVERSITY ペンシルダイバーシティ経営

子育てのスタート地点に一緒に立てたことで、夫婦のパートナーシップがより強固なものへ

2019.10.08

子育てのスタート地点に一緒に立てたことで、夫婦のパートナーシップがより強固なものへ

-福岡オフィス R&D事業部 マネージャー 尼﨑 祐輔

ペンシルでは創業20周年を機にダイバーシティ経営を推進するプロジェクトを立ちあげ、多様な人材がいきいきと働ける環境整備に取り組んでいます。

男性の育児休業取得や積極的な育児参加が世のなかに浸透してきた今日このごろ、ペンシルでも積極的に育児へ参加するパパが増え、男性スタッフが育休を取得するケースが少しずつ増えてきました。そんななかペンシル史上最年少でマネージャーに昇進という偉業をなしとげた尼崎が、今度は管理職としてはじめてパパ育休を取得しました。尼崎に育休取得の感想や子どもが生まれてからのご自身の変化について本音で語ってもらいました。

尼﨑 祐輔

お子さんが誕生されて2ヶ月ですが、かわいいですか?

そりゃもう、めちゃかわいいですよ。たぶん目がみえるようになってきて、人やものを認識できるのか、あやしたら声をあげて笑うこともあってたまりませんね。あと、反射かもしれないけど布団の端っこや抱っこしてると僕の服をつかんだりもするので、小さな反応が楽しくなってきました。

生活は変わりましたか?

朝早く起きて以前より早めに出社して、その分だけ早く帰宅するようになりました。定時に帰宅できてもお風呂は終わっていることが多いので、正直役に立ってるか自信がありませんが、子どもが起きている時間に会えるだけでもうれしいものです。

あとは夫婦のコミュニケーションの仕方が変わりましたね。夫婦で育児記録を共有できるアプリ「ぴよログ」を使っています。いわゆる育児記録アプリですね。いつ寝て何時に起きて、おっぱいやミルク、オムツの時間などを細かく入力できるものです。妻がこまめに記録していてタイムリーにシェアできるので、家にいないときでも子どもの状態がわかるのがとても便利です。日を追うごとに少しずつ一日のスケジュールも変化していくので、成長記録になっています。

尼﨑 祐輔

ここから本題ですが、育休取得の理由は?

正直にいうと、自分から働きかけたというよりも妻に「一ヶ月くらい育児休暇を取れる?」とストレートに聞かれたのがきっかけです。期間については、そもそも出産後一ヶ月くらいは安静にしないといけないこと、里帰り出産ではなく出産後も自宅で過ごすのは心細いだろうなということ、あとはちょうどタイミング的に一ヶ月の取得だとお盆休みにかかる時期だったので、まわりに迷惑がかかるのも最低限におさえられるかなと考えたからです。

ダイバーシティを推進しているうちの会社なら取れるかもと思い上司に相談してみたところ、「おめでとう!どんなふうに調整する?」とすぐに具体的な話をしてもらったので、取りやすかったですね。出産予定の半年くらい前には育休取得を決めていました。結果的に管理職としてははじめての取得となりました。

仕事はどう調整しましたか?また、まわりの反応は?

自分が担当している案件は一ヶ月くらい時間をかけて同じ部署内の人に引き継ぎました。仕事がら、自分の部署だけでは完結しないので、あらかじめシステム部門や分析チームなど関係各所には自分の抱えているプロジェクトを考慮して調整させてもらいました。ただ、大々的に育休を宣言したわけではないので、育休取得を知らなくて復帰後に全体朝礼であいさつをしたときにはじめて知った人もいたようです。

お客さまには育児休暇を取得することを正直にお伝えして、男性担当者の方たちには「時代だね」とか、「取得できるペンシルの環境もすてきですね」と好意的にいっていただき、女性担当者の方からは「それは素晴らしい!」とさらに前向きな反応をいただいたように感じました。

自分の仕事を担当してくれた同じ部署の皆さんには通常の仕事プラスアルファになってしまったので申しわけなかったですが、出産予定日の前の週あたりから出張も控えさせてもらったり、新しい案件は引き継ぎいでくれる人が担当してくださったり、皆さんのご協力が本当にありがたかったです。自分は恵まれた環境にあったのか、全体的に好意的に受け止めてもらったと思います。

育休中は仕事をしないつもりでしたが、やっぱりあの案件は大丈夫かなとか、あっちの案件はうまくいったかなとか気になってしまい、チャットは結構頻繁にみてしまいました。ですが、部署の人たちは気をつかってくれたようで、私あての連絡はほとんどなく育児に専念できました。

尼﨑 祐輔

具体的な育休生活について、教えてください。

予定日直前の健診でもまだまだ出産の兆候はないからといわれていたので少し油断をしていたら、結果的には予定日より早く出産することになって、出産後の入院中は出社して引き継ぎのラストスパートをかけ、退院日を育休の一日目としました。

そこからはオムツ替え、泣きやまないときの抱っこやミルク、沐浴とおっぱいのほかはひととおりやりました。お風呂も毎日ふたりで、僕が子どもを抱えて妻が身体を洗っていました。ベビーバスで首の座らない子どもを沐浴させるってなかなか大変ですよね。何か画期的な方法はないものかな。

育児もやりますが、途中で自分は家事を担当した方が妻にゆっくりしてもらえることに気づき、ゴミ出しと皿洗いくらいしか経験がなかったのですが、この機会に料理に挑戦してみました。レシピは料理動画アプリの「DELISH KITCHEN」です。今までろくに包丁も握ったことがなかったのですが、アプリのおかげでそこそこおいしくつくることができました。

あとは、洗濯ですね。新生児の洗濯は大人と同じ洗剤や柔軟剤などは使わないほうがいいと妻に教えてもらったので、手間はかかりますが大人と子どもの衣類はわけて洗うように工夫しました。

育休を取ってよかったですか?それはどんな点が?

もちろんよかったです。たとえば、まだ子どもが目もみえない首も座らない時期にベビーバスをふたりで使えるのは安全安心です。子育てに不慣れなこの時期に労働力が2倍というのは精神的にも肉体的にも大きなメリットですね。

ほかには出産後の煩雑な役所関係の手続きがまとめてできたこと、これも大きいです。出生届けから給付金や高額医療費の請求、児童手当の申請など必要な手続きがたくさんありますが、それぞれ書類をそろえたりスケジュールどおりに進めたりなかなか大変です。休んでなければわざわざ有休を取ったり、たびたび遅刻して役所に通ったりしないといけないと思うとまとめて手続きができてよかったです。通常の業務でも使っている工程管理のアプリがとても役に立ちました。

あとは、妻の希望をかなえることができたので多少なりとも感謝してもらえたというか、妻の理想に近い子育てスタートが切れたかなと思っています。最初からの育児参加が肝心とよくいいますよね。そこで夫婦の協力体制ができあがっていると今後の家庭生活や子育てをするうえで、良好なパートナーシップが築けるのではないかなと確信しています。その点もよかったことです。

でも一番は、今にして思うと生まれてからわずか一ヶ月で人間というのはこんなにも大きな変化があることに気づいて。グーにしていた手を広げたり伸ばしたり、僕らを目で追うようなしぐさをしたり、機嫌がいいと「あ〜」とか「う〜」とか声をあげたり、そんな貴重な一瞬一瞬の成長を見逃さずにみまもれたことが何よりうれしかったです。

子どもができて変わったことはありますか?

やっぱり子どもの顔をみたくて早く帰るようになりました。あとは今まで考えたことのなかった保険とか、NISAやiDeCoなど、将来のことも考えるようになったことが変わったことです。時間に余裕があったからだと思いますが、今までならあれこれみくらべて検討するのも面倒でついついあと回しにしがちでしたが、明日自分が死んでしまったらどうなるだろうと考えるとそうはできませんでした。

あと、出産後すぐのころにはどうして泣いているのかが全然わからなくて、「育児より仕事の方が100倍楽です」といってしまったのですが、慣れてくると泣き方のパターンでなんで泣いているのかを分析できるようになってきました。この泣き方はお腹が空いてる、これはお腹が痛いなど、仕事と同じように育児のPDCAを回していけばうまくいくことがわかりました。最近は感情が出てきて「さびしくて泣く」というのが追加され、パターンがひとつ増えました。

これからパパになる人にメッセージを!

育休は取ってよかったと思うし、取れるなら取るべきだと思います。女性はともかく男性はやっぱりいいづらいというか、いい出すことに多少なりとも勇気が必要だと思うので上司の方から声をかけることができるといいですね。女性に子どもができたとき「おめでとう。いつから休む?」と聞くように、男性にも「いつから、どのくらい取る予定?」と育休を取る前提であたりまえに聞いてあげる風土ができれば。そういう点では、今後スタッフに子どもが生まれるときには、私がそんな風に声をかけられるようになればと思います。

最後に

少子高齢化が加速し、共働き家庭が過半数をこえている状況において、男性が育休を取得して育児に積極的に参加する傾向はこれからも増加することでしょう。ただ働き盛りの男性がまとまった期間「育休を取得する」ことへの心理的なハードルをいかに下げていくかについては、まだまだそれぞれの会社や社会で考えていかないといけないことかもしれません。

ペンシルでは性別に関わらず、親になってもそれぞれの働き方で長く働くことのできる環境づくりを目的に、子育てを応援する制度「ペパポ(PEncil PArenting supPOrt)」を導入し、その取り組みを進めています。今後とも全員のための大きな制度ではなく、ひとり一人にあった多様な働き方を提供することで、多様な人材が活躍できる環境整備を進めて参ります。

ペンシルダイバーシティ経営方針

この他の一人ひとりの能力を最大化し、価値創造につなげるペンシルの「ダイバーシティ経営」

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