簡単にこれまでの経歴を教えてください。
- 平川
- 2007年、ペンシルが本格的に新卒採用を始めた年に入社しました。
入社後すぐに、現在の部署であるR&D事業部に配属されましたが、今のように体系立てられた新卒研修などなく、1年ほど経ってから新卒中心にスタッフを育てるための部署ができたので、そちらに異動しました。
- そこでは新規営業のきっかけとなる、社外向けセミナーの運営業務を担当しましたが、セミナー原稿の作成や集客に苦労しながら、ペンシル独自のウェブコンサルティングの全体の流れや成功ノウハウ、ペンシルスピリッツを徹底的に学びましたね。
その後は、セミナーから相談を受けたクライアントをゼロから全部一人でひととおり担当させてもらう経験などを重ねました。それから2年後くらいにもとの部署に戻り、以来10年以上R&D一筋です。
- 伊東
- 私は平川さんの1つ後輩で、2008年の入社です。
入社当時は経営企画部で広報を担当。その後3ヶ月くらいで名古屋のお客様を集中して担当する部署に異動になりますが、3年目に案件が増えて人が足らず困っていたR&D事業部へ異動しました。
- 平川
- 新人時代にも研修などで絡みはあったけど、その時期に初めて同じ部署になって、同じプロデューサーとして、フロントでおもに通販企業のコンサルティングを担当するようになったね。
- 伊東
- はい。私はその後、新しい部署ができて部署をまるごと任されたり、通販以外の業界を扱う部署へ異動したり、といった激動の日々を経験します。3年前に、平川さんのいるR&D事業部に戻ってきて今に至ります。
- 平川
- 二人とも入社7、8年目くらいからはマネジメント業務も兼務しながら、プロデューサーとして第一線で働いています。
これまでに転機になったできごとはありますか?
- 平川
- 私の場合は、数年ぶりに今の部署に戻ってきたときが一つ目の転機です。
改めて、通販コンサルティングに取り組むことになったのですが、それまでとは格段に案件の規模が変わりました。
クライアントは誰もが知る有名企業ばかりで、出稿する広告費も桁違い。前の部署では予算の関係からやりたくてもできないことが悩みでしたが、提案できることが増えて、成果が目に見えるようになると視野が大きく拡がって通販の面白さを感じられるようになりました。
- また、社内的には新人時代にスキルや知識など足らない点ばかりで周りに迷惑をかけた苦い経験があったので、同じ過ちを繰り返さないようにしようと心して取り組んだことを覚えています。
- 伊東
- 転機になったものと言われると特にありません。ただ、入社後の2年間くらいは先輩や上司について前進するのに必死の毎日でしたが、3年目に部署異動してからは、自分がメインで案件を進めていかないといけないという意識を持ちましたね。
また、そのうち担当案件が増えて自分だけでは業務を回せなくなってきたので派遣の方や新卒の後輩をつけてもらうようになって、自分の業務だけでなく彼らのタスクを把握しつつ、合わせて教育担当のような立場も経験させてもらいました。
- 平川
- 2つ目の転機は部署全体を任されたときです。
今から7年くらい前ですが、コンサルティング経験を積みながら、サブマネージャー、マネージャーを経て、当時の上司が新しく別の部署を起ち上げたため、自分が部署全体の責任者であるゼネラルマネージャーになりました。プロデューサーとしてだけでなく、管理職として部署の売上や組織、スタッフの育成など責任の領域が急に広くなったと感じましたね。
- 伊東
- 私は30歳くらいでマネージャーの役職をいただいたときは、会社や部署、チームのためにできることがあるなら、挑戦させてもらおうという気持ちでした。
そもそも入社時からキャリア志向でしたか?
- 平川
- いいえ、全然。フロントの仕事が楽しかったので、この先の自分のキャリアについては、ほとんど考えていませんでした。ただ、初めて新卒を戦略的に採用した時期だったので「きみたちが今後のペンシルを背負っていってください。ペンシルのスピリッツを社内に広めていく存在として期待しています」と言われたことを覚えています。
- 伊東
- 私もこんなことになるとは全く思っていませんでした。入社した頃は、28歳くらいで結婚や出産などをきっかけに退職するのかなと思っていて、そのときに惜しまれつつ退職できるように力をつけることを目標にやっていました。
もともとキャリア志向ではなかったですが、そのときそのときの状況に合わせて、自分をステップアップというか、気負わず対応させていったような感じです。
- 平川
- 昔はどちらかというとマネージャーにはなりたくなくて、自分ひとりでクライアントと向き合うことが好きだし、自分でコンサルティングすることが楽しいと思っていました。
ですが、マネージャーになってほかのメンバーのコンサルティング手法やクライアントとの関係性の構築をマネージャー視点でみていると、それぞれにやり方が違うからこその面白みに気が付きました。一人ではなくチームで進めることで、いろいろな企画アイデアや提案できる幅が大きく拡がっていくことが楽しいと思えるようになって、今ではGMになってよかったなという考えに変わってきました。
管理職とプロデューサー、それぞれのやりがいについて教えてください。
- 平川
- プロデューサーとしては、「あなたと仕事がしたい」と言ってもらえることが何よりのやりがいになっていますし、どんな仕事であっても頑張れる原動力です。
あとは、期待されている成果を出してクライアントに喜んでいただくことですね。つい先日も、長く担当しているクライアントさんから感謝状をいただくというできごとがありました。
そのクライアントさんでは1年で最も成果を出したチームを表彰する社内制度があるのですが、普段私たちと一緒に取組みをしているWEBチームが受賞されたのです。
- それだけでもうれしいのですが、その受賞にペンシルが貢献したということで、社長様から感謝のコメントがたくさん書かれた賞状をいただきチームメンバーだけでなく、ペンシル社内でもお祝いしてもらい大変感激しました。今回のように感謝状をチームに対していただけることは、管理職としてもとても励みになります。
ほかには、やりたいことを自分が前面に出てやるのではなくメンバーそれぞれに向き合って、メンバーにやってもらうことで自分が思っていた以上の成果が出せるとうれしいし、高い視座に立ってメンバーを巻き込み、クライアントや組織の目標達成に導いていくことにやりがいを感じています。
- 伊東
- プロデューサーとしてのやりがいは平川さんと同じで、クライアントの課題解決に向けて一緒に伴走し、クライアントを成功に導くことができることです。
マネージャーとしては、チームメンバーができなかったことができるようになった瞬間に立ち会えること。本人と一緒になって喜べることはマネジメント経験をしてみないと味わえませんでした。メンバーの変化や成長する姿を見ることが、こんなにも自分の喜びにつながるとは意外でしたね。
女性プロデューサーとして、思うことはありますか?
- 伊東
- 繰り返しになりますが、プロデューサーはやはり成果を出してクライアントに喜んでいただいたり、感謝の言葉をいただくことが一番なので、そのために精一杯前進するのみで、そこに男性だから女性だからということはありません。
ただ、女性らしさや女性ならではの細やかな感性を活かして、ユーザーに喜んでいただける提案ができたり、その結果クライアントにも喜んでいただけるということはあると思っています。
- また、たとえば大きな提案をするときなど男性の偉い方がずらっと並んでいるようなピリッとした場面で、なるべく笑顔を心がけて場を和やかにしたり、大胆な発言をするようなときにもやわらかい表現で受け入れてもらいやすくなることはありますね。そういう面では女性プロデューサーらしい活躍の仕方があるかもしれないです。
- 平川
- 女性管理職ということで、社外では最初は驚かれたり甘く見られるようなこともありますが、話していてペンシルならではの数字やデータに基づいたロジカルな提案を進めていくと、そのギャップに驚かれていると感じることがありますね。
また、私たちは若手の頃から女性上司(現社長の倉橋)の下にいて、女性プロデューサーのお手本を見させてもらいました。倉橋さんが女性ならではのしなやかさやコミュニケーション力、ご自分の特性を活かしていきいきと楽しそうに活躍されていることは大きな励みになりました。
- 伊東
- はい、それが大きいですね。たくさん勇気をもらってきたし、かばってもらったこともたくさんあります。逆に、挫けそうになったときに「女性にはやっぱり無理」という言い訳も効かないなと思って踏ん張れたこともありました。
プライベートについて、教えてください。
- 伊東
- 2019年に結婚し、今年で5年目になります。まだ子どもがいないので夫婦二人暮らしですが、主人は私の仕事スタイルに理解があり、家事も分担してくれるので独身時代と大きく仕事の仕方が変わったことはありません。
よく、家庭と仕事の両立などといいますが、我が家の場合はそういった苦労は今のところ経験していないです。
- 平川
- 私は、プライベートでは旅行に行くことが好きなので、年に何度か、大きな旅行を計画して楽しんでいます。
長期休みの機会を使って、なるべくいったことのない国に行くようにしていて。文化の違う場所に行くからこそ感じられる空気や体験が興味深くて、面白い刺激になりますし、日本にいるだけでは意識しない新しい観点を手に入れられることが多いです。このために仕事を頑張っていますね・・
今後目指したいことは?
- 伊東
- 今後、出産や育児などを見据えたときに、自分軸で「仕事が楽しい」という理由で仕事に集中できている今の環境から、子どもや家庭のことも考えなければならない状況になると思います。その時に、自分の価値観や判断軸がどうなっていくのかは不安もありますが、楽しみでもあります。学ぶことやインプットできる幅も増えると思うので、プロデューサーとしてレベルアップできるといいなと。
また、仕事に関しては、変化の激しい世の中のあちこちにアンテナをはって新しい知見を得て、解決できる課題を増やしていきたいと考えています。それが、結果的にペンシルの新しいサービスを生み出していくことにつながって社会に貢献できればいいなと思っているので、その点は日頃から常に意識して取り組んでいきたいです。
- 平川
- スタッフのみんなが、仕事にやりがいを持って活躍できるよう、それぞれのステージでの働き方を応援していきたいと思っています。
ペンシルは今でも多様性は重視されていますが、育児や介護、自身の健康のことなどそれぞれが自分自身と向き合っていくべき問題を抱えていると思うので、人生の中でも大きな割合を占める仕事を充実したものとして楽しめるようマネジメントしていきたいと思っています。
最後に、後輩へメッセージをお願いします
- 伊東
- 男性とか女性とかを意識するのではなく、「自分の特性」を存分に発揮できる環境をそれぞれが自分でセルフマネジメントできるといいですね。ペンシルはチームで働いているので、自分の苦手分野でも別の誰かがサポートできる体制の組織です。自分の強みを余すことなく発揮してチーム力を高めていってほしいです。
- 平川
- ワークライフ・バランスではなく、ワークライフ・インテグレーションという言葉があります。仕事と生活を切り離してバランスを取ることを考えるのではなく両方を統合し、お互いにいい影響を与えあうことで、両方のパフォーマンスを高めていく考え方です。自分自身の成長や挑戦を通じて、仕事も人生も楽しむこと、豊かにすることを一緒に考えていきたいですね。