2015.11.30
- 株式会社Youfit 代表取締役 生座本 真
「お世話になった福岡に学校と研究所をつくる」という思いでペンシルを創業してから20年。ペンシルという「学校」は、これまでに多くの卒業生を送り出してきました。創立20周年を機に、ペンシルで学んだことを次のステージで活かし、活躍されている卒業生の今を紹介します。
今回は、ペンシルを卒業後に起業し、計測機器と連動するソフトウェア開発や自社サービス開発等を行う株式会社Youfit代表取締役の生座本真氏にインタビューしました。
2008年6月から2008年12月まで、福岡オフィスのシステムソリューション部に在籍していました。入社のきっかけは3つ。1つ目は、福岡が大好きなので、福岡勤務であること。実はペンシルの前に勤めた会社では、最初福岡勤務という話だったのが、3ヶ月後には東京勤務になっていて、結局3年も東京にいました。だからペンシルでの面接時もその点を確認、そうすると「福岡が好きなら福岡にずっといたらいいよ」と言ってもらえたので。2つ目は、今後はWebの可能性が高いと感じたのでWebを使った開発ができるということ。そして3つ目は、応募や入社に際してやり取りをしていた、恐らく当時まだ入社2年目くらいのペンシルの女性社員の説明の仕方とかメールのやり取り、話の聞き出し方等がすごく上手で丁寧で。こういう方がいる会社だと自分も成長できるんだろうなぁ、と思ったからですね。
主に2つで、まずは、ディレクターが起こしてきたデザインをウェブサイトにする作業ですね。あとは自社ツールの開発等にも携わっていました。僕がつくったのは「カツオ」というツールで、ドメイン内の全てのタグ情報を収集して一覧で表示できる、いまでいうスクレイピングツールです。ツールが完成した時は「俺、すげー!」って思わず声を出して喜んでしまいました(笑)
「ソフトウェア開発を通じて福岡や日本に恩返しをしたい」という思いからですね。ある時ふと考えたんです。『どうして、今の自分が、こうして存在できているのか?』って。そして出た答えが、自分は、ご先祖様や両親がいるからこの世に存在しており、身の回りに接している人、仲間や恩師、そして福岡や日本があるから今の自分が形成されたのだと気づいたんです。そして、自分はお世話になっているばかりで何にも恩返しができていない、そう思って独立を決意しました。会社をスケールさせることで、まずは身近な人を幸せに、そして徐々にその輪を広げていき、福岡、九州、日本、最終的には世界へと広げていきたいですね。
主な事業内容としては、ソフトウェアの受託開発と自社サービス開発の2つですね。いつも受託開発をしながら、自社サービスを作っていますが、ペンシルにいたときにも、片方ではコーディングをして、もう片方ではシステムを作っていたので、パラレルに仕事をするスキルが身に付いて、それがいまでも役立っています。ソフトウェア開発は、騒音計、地震計、微粒子計等、計測機器と連動するソフトウェアを得意としています。計測機器から上がったデータをソフトで分析したり、グラフ化したり、Webに表示したりするソフトウェアですね。自社サービスの開発については、色々と案はあるけどまだ収益化はできていなくて。まだまだこれからですが、将来的にはこちらをメインにしたいと思っています。いま着手しているのは、補聴器や集音器の代わりになるアプリや、株取引に関するアプリです。
はい。サラリーマン時代からコンビニ等でできる寄付を時々していたのですが、起業のタイミングでしっかりと定期的にやりたいと思い、「チャイルドファンド」に切り替えました。寄付や募金、スポンサーシップ・プログラム(里親支援)で、発展途上国で十分な教育を受けられない子どもの教育費用や、病気になったときの病院代等を支援し、子どもたちの成長と、地域の自立を目指して活動を続けている国際NGOです。私はフィリピン人のラルフの里親になっていて、実は私の息子と同じ年なんです。将来、2人がどこかで会うことになったら面白いですよね。社員が増えるごとに、支援するチャイルドも1人ずつ増やしていきたいと思っています。たくさんの子どもたちにチャンスを与えたいし、それは自分のモチベーションアップにもなります。将来彼らが大きくなりYoufitの社員になってくれたら・・なんて夢も膨らみますね。
覚田社長の熱量とか技術をすぐそばで体験できるのはすごいですよね。あとは、SEO、デザイン、システム開発・・等、Webの仕事をワンストップで行っているところでしょうか。デザインだけ、システム開発だけ等と、単体でやっている会社はたくさんあるけど、特に九州で、そしてワンストップでやっている会社はあまりないですよね。ペンシルにはスキルアップができて、自分自身が成長できる環境があると思います。あと、ペンシルでは根性がつきます!社長にプレゼンしにいっては「こんな資料じゃダメだ、やり直し!」と夜中まで修正したり、そういう経験を繰り返すと根性がつきますよね。これを乗り越えることができる人は本当に伸びると思います。いま私は福岡市が運営するインキュベート施設に入居していますが、実は1回目の応募では残念ながら落ちてしまったんです。でも、事業計画を練り直したり、本を読んだり、またプレゼンを練習したりして、粘り強く翌年に再挑戦し、結果大きな窓もある良い区画に入居することができました。1度目がダメならもう一回、2度目がダメなら3度目・・というように、「ペンシル魂」というか、ペンシルでは諦めない姿勢を学びましたね。
もし独立したいと考えているなら、いま接している人との関係を大事にして欲しいです。当たり前のことのように感じますが、いい関係が築けていたら、独立したときに力になってくれることが多いです。私もこれまでに勤めてきた会社や以前のお客様から仕事をいただくことがあります。また、仕事だけではなく、プライベートでの人間関係も大事ですね。私は若いころはバスケをやっていたのですが、その繋がりで10年くらい会っていなかった方からも仕事の話がきたりして。独立のための秘訣等はたくさんあるけど、やっぱり最後は「人」だなと思います。ありがたいことに、そうやってお仕事をいただいているので、最近忙しくなってきて・・・現在、Youfitでは仲間を募集していますので、もし興味を持ってご連絡いただけたら嬉しいです!