リリース
2017.05.09
2017年4月25日、ペンシルが御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンターにて開催した、ペンシルのウェブマーケティングの研究実績や最新事例などを紹介する「PENCIL Innovation Conference 2017」の模様をレポートします。
PENCIL Innovation Conference 2017の会場となったのは、御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンター。
実は、御茶ノ水は、ペンシルが2002年に東京オフィスを開設した際、一番最初のオフィスがあった場所でもあります。
「PRオフィス」として、御茶ノ水のたったひとつのデスクからはじまった東京オフィス。あれから15年が経過し、数回の移転を経て、現在東京オフィスは六本木ヒルズ森タワーにその拠点を移しています。
でも、その原点はいつでもここ、御茶ノ水なのです。
エーザイ株式会社 コンシューマーhhc事業部
LTパートナー部 LTP推進室 柘植 泰孝 様
代表取締役社長COO 倉橋 美佳
世の中に溢れるあらゆるテクノロジーの本質を理解して、いかに自社のマーケティングに活かすのか。そんなテーマで始まったエーザイ株式会社の柘植様とペンシル代表倉橋によるオープニングセッションは、3つの質問をベースに展開しました。
エーザイ様のように長い歴史があるメーカーならではのテクノロジー導入時の苦労や稟議を通す秘訣、KPI/KGI設定など、会場のお客様の共感を生む話から始まったセッション。エーザイ様は、オンラインにおけるマーケティングのファインディングスを店頭販売に活かすなど、テクノロジーを活用して売上を伸ばしているそうです。
例えばDMP(データマネジメントプラットフォーム)やMA(マーケティングオートメーション)など、ペンシルも導入支援を行うテクノロジーやツールですが、それらを活用しても全てを解決できるとは考えていません。スピードが上がり、効率的にPDCAを回すことができるようになる一方、テクノロジーやツールはあくまでも手段。目標やコンセプトがぶれないことが大事だと考えています。
日々新しいテクノロジーが生まれる中、「導入して終わり」にしないために、そのツールで何を実現したいのかを掘り下げ、導入後の運用やアウトプットまでを考慮し、自社に合った最適なテクノロジーを選択していく必要があります。
メディアマネイジメント局 局長 馬場 孝一
どれだけの新規顧客が獲得できるかというCPC重視の時代や、獲得単価が指標になるCPA重視の時代を経て、現在はLTVの高い「優良顧客」に重きが置かれる時代になっています。通常、優良顧客はCRMの領域で育成するものと考えがちですが、実は、プロモーションによる新規顧客獲得の段階からLTVの高いお客様を獲得することが重要です。
では、そのような優良顧客をどのようにして獲得し、引き上げるのか。SNS施策を例に、メールだけではなく、ユーザーがリアクションしやすい方法やタイミングで接触するアプローチを紹介。また、アクセス解析をもとに、優良顧客を特定し、そのユーザーが広告を含めどういった行動の結果コンバージョンしているのかを踏まえ、ユーザーの行動を先回りするなど広告戦略の見直しや改善に繋げる取り組みも紹介しました。
どんな人にどれだけ認知できたのか。数字で表すことが難しいとされるPRですが、PRと獲得をうまく連携させるための、ペンシル独自のアプローチを研究中。PRの効果を可視化することで、ユーザーの詳細な動きが見える化し、改善ポイントが明確化できると考えます。
R&D事業部 ゼネラルマネージャー 平川 寿江
通販が成熟期に入り、ものが売れない時代になっているいま、選ばれるサイトになるために必要な要素はなにか。オファーや表現で煽る、獲得量重視の「ハードセル」から、商品理解を得ることを重視する「マインドセル」にアプローチが移りゆく中、レスポンスの量と質のバランスをみながら、最大公約数を狙い、顧客と出会った時から「継続」を前提とした売り方やクリエイティブ施策が重要となっています。
これまでの勝ちパターンであった通販の王道と呼ばれるLPに対し、感性に訴えるLP。また、1ステップで直接商品詳細ページに誘導する方法と、ブランドサイトを経由して商品詳細ページに誘導する方法。複数商品で実験した結果、「王道」のパターンに「ブランド」の訴求が勝つケースも出始めています。商品のある素敵な生活や企業の考え方を訴求し、予めユーザーの共感を育むことも、有効な手段のひとつであるとわかった実験です。
流入や新規顧客が多いLPに力を入れすぎて、本サイトが後回しになってしまっていないでしょうか。アトリビューション分析やRF分析の結果、新規顧客も本サイトを見ていること、一度きりではなく短いスパンで何度も本サイトを訪問し、購入しているお客様も多いことが分かってきました。だからこそ、本サイトは一番いいサービスを提供し、ユーザーが持つ多用なニーズに応えることができる場所になることが必要なのではないでしょうか。
NEx事業部 ゼネラルマネージャー 伊東 菜緒
ヒューマナライズマーケティング研究室 室長 松枝 周作
2017年3月に発足したばかりのNEx事業部。「New Experience、Next Experience」をテーマに、ユーザーの心を動かす体験を重視したマーケティングを研究開発しています。技術の人間化を目指すヒューマナライズマーケティング研究室の松枝とともに、ストーリーテリングのための顧客把握を目的とした「クラスター分析」を紹介しました。
「群れ・集団」という意味を持つクラスター。クラスター分析とは、分析対象となるデータを「集団」に分類する手法を言います。ペンシルでは、クラスター分析を活用し、これまで大まかな数値、もしくは細かな個で見ていたユーザーを、中規模の集団に分類し、大まかに特性を把握することで、大量のデータを処理し、ストーリー設定に活用しています。
導線クラスター分析、購入クラスター分析、顧客クラスター分析という、顧客導線上の3つのアプローチで研究開発を行うペンシルは、それぞれの分析を進めることで、導線改善施策の優先順位付けや導線改善・CRM施策の強化ポイントの把握、また、顧客育成ストーリーの設計・改善ができると考えています。3つのクラスター分析の精度を向上し、施策実行までのスピードを上げていき、概要把握したい新しいデータを処理できるよう活用幅を広げることで、サイトに合った改善支援を行っていきます。
G&C事業部 ゼネラルマネージャー 近河 昌利
当たり前すぎてあまり注目されにくい分野でもあるサイトの安定運用。10年以上継続して支援させていただき、売上を伸ばし続けているクライアントの実例をもとに、普段あまり語られることのないものの、決して欠かすことはできないサイトの安定的な運用の舞台裏を紹介しました。
クライアントのサーバーが稼働しているかどうか、またコンバージョンに問題ないか自動監視行うサーバー監視やサイト監視、また、フォーム改修時のチェックなど、これまで行ってきたこととは別に、新しい取り組みでもある、高品質のオペレーション業務に特化したペンシルのサテライトオフィス「PIC(PENCIL Innovation Central)」のリソースを活用した第三者確認でどのような効果があったのか、実例をもとにお話しました。
PICによる手動のデイリーチェックやサイトリリース前のチェックなど、障害に対する事前対策を行い、サイトを安定的に運用する取り組みによって運用業務のスピードアップに繋がり、コンサルタントがコンサルティングというコア業務に集中できる環境が構築されています。もちろん、このようなチェックの自動化は進めていますが、必ずしも自動化が全てだとは思っていません。手動と自動のバランスをみながら、サイトのさらなる安定稼働を目指します。
海外事業部 ゼネラルマネージャー 関 洋祐
2015年に台湾オフィスを設立し、越境ECや「スマイルツールズ 台湾」の開発などを通してクライアントの海外展開支援を実施してきたペンシル。さらなる支援拡大のため、2017年3月に海外事業部を発足させました。新しくゼネラルマネージャーに就任した関が、東南アジアや世界を見据えたペンシルの海外戦略についてお話しました。
少子高齢化や人口減により、国内消費の大幅な拡大見通しが期待できない昨今、外需の取り込みとして企業が注目するのが東南アジア。オフショア開発拠点としての多くの実績に加え、中間所得層マーケットも大幅に成長を続け、こだわりの強い消費性向を持つ「新中間層」の存在も明らかになっています。そのような東南アジアへの海外展開を支援するため、ペンシルは東南アジアの統括拠点としてシンガポール法人を設立し、その活動をインドネシア、フィリピン、タイ、ベトナム、マレーシアなどに拡げていきます。
日本と東南アジア各国で、インターネットユーザーの行動特性にどのような違いがあるのかを実験する「グローバル社会実験」。これまでに、日本、台湾、タイ、インドネシア、フィリピン、ベトナム、マレーシアで実施し、各国特有の様々なファインディングスを得ています。また、ペンシルが自社開発するサイト分析ツール「スマートチーター」のローカルサイトへの導入やEC支援、メディア提携など、既に多くのプロジェクトがスタートしています。ペンシル流のマーケティング輸出が本格的に動き始めました。
執行役員CSO 佐藤 元泰
そんな「革新」がテーマの今期ですが、これはペンシルが創業以来ずっと続けてきたことでもあります。
説得よりも納得を意識したプロモーション施策や、ユーザーとのタッチポイント全てにおいてクオリティ向上を目指すクリエイティブ。
また、お客様の可視化のための手法(手段)としてのクラスター分析や、お客様をお迎えする店舗の安定運用のためのコスト(ヒト・モノ・カネ)、そして、外貨獲得ではなく、おもてなしを海外に輸出し、各国に最適化したマーケティング施策を目指す海外展開支援。
ペンシルは、そのような研究開発を続けながら、これからもユーザーに選ばれるサイト支援を目指していきます。ツールやテクノロジーによって手を動かす部分は自動化されても、お客様の満足度を向上し続けながら、どのようにおもてなしをするかは、今後も我々マーケターが一気通貫で考えていかなければならないことです。
PENCIL Innovation Conference 2017では、ペンシルが考えるこれからのマーケティングのあり方、そして多様性を取り入れ革新を起こす考え方を紹介させていただきました。
代表取締役社長COO 倉橋 美佳
PCサイトとスマホサイト、ウェブ広告と自然流入、オンラインとオフライン・・・。これまでのデジタルマーケティングは項目ごとに分断されていました。より複雑化していくこれからのデジタルマーケティングにおいては、レスポンシブやアトリビューション、オフライン融合やコミュニケーションの多様化など、それぞれのサービスが融合しフラットになっていくことが予想されています。
そのような状況の中、オンラインやオフライン、PCやスマホを問わず、お客様にどのような体験をさせたいのかという「芯のあるサービス提供」が重要であり、それを追求するための手段がウェブサイトやテクノロジーなのです。
ペンシルが今後もお客様に約束すること。それは、実質的な実績作りとそのための地道なPDCA、そして、サービス領域を拡大し続けていくことです。お客様とともに成長することを目指し、これからもスタッフ全員で取り組んでいきます。
成功シートの歴史を展示しました
笑顔で皆さまをお迎えします
間もなく始まります
新しいノベルティ
第24期のテーマです
同じ釜の飯を食べる仲間に
2種のカップケーキ
クッキーも人気
お客さまと話がはずみます
AR技術を駆使した会社案内
即席PENCILカフェも好評でした
株式会社ペンシルは、企業のウェブ戦略を成功に導く研究開発型のウェブコンサルティング専門会社です。独自の視点から実験や研究を重ね、研究結果によるノウハウをもとにクライアント企業のウェブサイトを分析し、ウェブからの売上や成約をアップさせるためのコンサルティングを実施しています。ウェブサイトの目的と目標を明確にするコンセプトワークから、アクセス分析、マーケティング、競合調査、企画提案、ウェブサイト制作など、ウェブサイトの入口から出口までを総合的に支援しています。ペンシルは「インターネットの力で世界のビジネスを革新する」を企業理念に掲げ、常に新しいインターネットの可能性に向けて挑戦を続けています。
担 当:株式会社ペンシル 広報担当
Email:pr@pencil.co.jp
TEL: 092-235-5210
URL: https://www.pencil.co.jp
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