ペンシルの研究開発

シニアユーザーはWebサイトのどこに不安を感じる?シニア世代の消費動向とネット通販への不安に関する意識調査

2019.12.23

シニアユーザーはWebサイトのどこに不安を感じる?シニア世代の消費動向とネット通販への不安に関する意識調査

シニアユーザーにとって使いやすいWebサイトを構築しシニアユーザーの離脱を防止、Webサイトの売上アップに貢献するために、ペンシルが提供するエイジングテック「シニア対応サイト診断サービス(SFO)」。

このサービスへの活用を目的として、59歳から83歳までのシニアモニター131名を対象に、消費税増税後におけるシニアの消費行動を含むシニア世代の消費動向とネット通販への不安などを把握するための意識調査を実施しました。

ペンシルのエイジングテックサービス「SFO」とは

超高齢社会をインターネットの力で革新する。
エイジングテックで事業と雇用を創造し、日本を元気に。

超高齢社会である日本において、高齢者が働き手として関わることで、高齢者と社会のつながりを創出し、企業にとってもメリットのある新たなエイジングテックサービスを生み出すプロジェクトを推進しています。
このプロジェクトのひとつとして「シニアにとって使いやすいWEBサイトになっているか?」をペンシルのシニアスタッフが診断するSFOサービス「シニア対応サイト診断サービス」を提供しています。

調査結果の抜粋

設問項目

1)就業、生活について

1-1)就労率
1-2)将来不安
1-3)消費税増税

2)消費行動について

2-1)消費内容
2-2)ECにおける決済方法
2-3)重量物の購入場所
2-4)定期購入

3)シニアのスマートフォン利用について

3-1)シニアのスマートフォン利用について

4)ネット通販における不安・不便について

4-1)不安点と解消するための行動
4-2)サイト離脱
4-3)価格表示
4-4)電話・FAXについて

5)広告や口コミへの反応について

5-1)口コミ
5-2)検索行動
5-3)広告への反応

1)就業、生活について

1-3)消費税増税

1-3)消費税増税

  • 2019年10月の消費税増税については、「必要」「仕方ない」という肯定意見がやや多い。
  • 増税した税金の希望使途については、高齢者自身の社会保障(年金、健保、介護)がもっとも高く「1-2)将来不安」との関係が垣間見える。

2)消費行動について

2-2)ECにおける決済方法

2-2)ECにおける決済方法

  • ネット通販の決済方法については、約80%が「クレジットカード」を利用しており、次いで「コンビニ決済」となった。調査前の仮説とは異なり、「代引き」や「銀行振込」の利用は少ない結果となった。

3)シニアのスマートフォン利用について

3-1)シニアのスマートフォン利用について

3-1)シニアのスマートフォン利用について

  • スマートフォン普及率は74%と高く、Androidが60%以上を占める。Androidは低価格帯のラインナップが充実していることが影響しているものと思われる。
  • ネット通販の注文に使用するデバイスとしては、スマートフォンの利用は20%ほどで、パソコンの利用が74%と抜きん出て高くなった。スマートフォンは普及しているが、ネット通販での注文はパソコンを利用する、という特性がみえる。

4)ネット通販における不安・不便について

4-1)不安点と解消するための行動

4-1)不安点と解消するための行動

  • ネット通販利用時の不安点として、個人情報の不正利用が31%、クレジットカードの不正利用が27%、詐欺サイト接続が20%となった。
  • 不安を解消するために確認する情報として最も高かったのは、会社概要(大企業・有名企業であるか)の50%、次いでSSL通信、認証マーク、個人情報に関する説明の確認、となった。

4-2)サイト離脱

4-2)サイト離脱

  • ネット通販利用時に、注文途中で離脱した経験があると回答したのは37%と予想より少ない結果となった。
  • 離脱理由で最も多かったのは、「注文確認画面で定期購入などへの変更案内がありやめた」が 36%、 「注文方法がわからなかった」が36%となった。アップセル・クロスセルは、リスクも伴うといえる。

5)広告や口コミへの反応について

5-2)検索行動

5-2)検索行動

  • 商品購入時に、その商品の情報を検索サイトなどで検索し、他サイトの情報なども参考にすると答えている高齢者は70%近くになる。Amazonや価格.comでのレビューなど、第三者情報も調べることが常習化していると考えられる。

調査結果まとめ

  • 年齢や性別に関係なく、多くの高齢者は漠然とした「将来不安」があり、貯蓄を消費しない。シニアの潜在意識をよく理解し、消費に対して少しでも垣根を低くする施策が必要
  • 高齢者のネット通販利用は増えており、クレジットカード決済の活用が多い
  • QRコードアプリなど新しい決済方法には慎重で、普及には時間が必要と思われる
  • 店頭で商品を確認できないネット通販への不安は大きく、企業の知名度アップが重要
  • 過度な広告、アップセルなどの手段は、逆効果となりやすい
  • 高齢者向けの「口コミ情報」の利用時には、信憑性のある「使用感口コミ情報」がとくに重要
  • 高齢者にもスマホの普及は進んでいるが、スマホでのネット通販利用はまだ少なく、当面、シニア向け商品にはPCサイトへの注力が必要

レポート全文をダウンロードできます

レポート全文をダウンロードできます

レポートデータダウンロード

SFOサービス詳細

調査概要

調査目的
日本のシニアの消費行動特性の把握及び、SFO(シニアフレンドリー最適化)への活用
調査対象
ペンシルのシニアモニター登録者 199名(全国の59歳〜85歳の男性114名(53%)、女性85名(47%))
回答数
131名(全国の59歳〜83歳の男性71名(54%)、女性60名(46%))
調査期間
2019年10月9日〜10月16日
調査方法
インターネット調査

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